
概要
- 何かを知りたければ、通常はGoogleなどで検索することが多いでしょう。しかしネットには信用できる情報だけでなく、ゴミのような情報もたくさんあります。きちんと調べる必要があるときは、やはり専門の本や雑誌を調べる必要があります。しかし、Googleでは雑誌の記事を検索することはできません。
- 国会図書館(NDL)は東京にある日本最大の図書館で、日本で出版される全ての本、雑誌、新聞を集めています。しかも、雑誌にどんな記事があったか、雑誌の目次を検索できます。興味あるキーワードで検索すると、日本で過去にどんな記事があったか知ることができるでしょう。
- 以下を読みながら、自分でも一通り検索の手順を試し、この通りにできることを確認してください。ページの一番下にワードでやってもらう課題があります。
雑誌の記事を検索してみよう
- 国立国会図書館オンライン https://ndlonline.ndl.go.jp/
- 下の画面が表示されたら、「詳細検索」の部分をクリックする。

- 次の画面で、検索の種類を選びます。今回は雑誌の記事を探すので、「雑誌記事」を選択します。

- ここでは、記事のタイトルや雑誌名など色々な条件で検索することができます。通常は、タイトル、掲載誌名などで検索し、必要に応じて出版年で絞り込みます。

- 例として「患者アンケート」に関する最近の記事を調べたいとします。
- そこで、記事のタイトル(論題名)に「患者」と「アンケート」というキーワードを入力します。その際、単語間には「 」(スペース)を入れて区切ります。また、最近の記事が欲しいので、刊行年を「2015」以降に限定します。
- 「患者アンケート」という一つの単語で検索した場合と、「患者」と「アンケート」の二単語に分けて検索した場合とで、検索結果の数が変わることに注意しましょう。

- その結果、下のように206件の雑誌記事が見つかりました。

- 記事名をクリックすると、下のように情報が表示されます。ただし、これだけでは情報が足りないので、「詳細な書誌情報を表示」をクリックします。

- 詳細な情報の内、必要なのは下の赤線部分です。
- この記事を実際に読みたければ、市の図書館のホームページなどで検索し、所蔵してるかどうかを確認します。その際に必要になる情報は、「掲載誌名」と「巻号または年月日」と「掲載ページ」です。なお、市の図書館などが所蔵していなくても、そこで雑誌記事のコピーを取り寄せることができます。

書誌の情報について
- レポートなどを作る際は、参考にした資料を必ず明記する必要があります。その際、書かなければいけない項目や書き方が決まっています。
- 項目(出典を書くときに必要な情報)
誰がいつ何というタイトルで書いた記事なのかを明記します。
タイトル : 記事のタイトル。
著 者 : 記事の著者。
掲載誌名 : 雑誌の名前。
巻 号 : 雑誌の創刊号からの通し番号。
出 版 年 : その記事が出版された年。
ペ ー ジ : その記事が載っているページ。
- 書き方の例
先頭に著者名、次に出版年、そして記事名、雑誌名と続きます。
なお、著者名には記号を付けず、出版年は( )、記事名は「 」、雑誌名は『 』を付けます。
書式:著者名(出版年)「記事タイトル」『掲載誌名』巻号、ページ
例)橋本加代子 他(2016)「最新研究 敏感肌と皮膚科患者アンケート」
『フレグランスジャーナル』Vol.44(9), p.72-75.
(注)巻号とは
雑誌の半年分や1年分をまとめて「1巻」と呼び、その中の1冊ずつを「1号」と呼ぶ。
巻は「Vol.」、号は「No.」と記す。
巻と号の両方があれば「Vol.44(9)」のように、号は( )内に書く。
作業を楽に : コピー&ペースト
- ホームページに書かかれている情報を使いたい場合は、全てを手で入力する必要はなく、簡単にコピーできます。ここでは「コピー&ペースト(貼り付け)」を覚えます。
- まずは下のように、コピーしたい場所を範囲選択します。範囲を選択するには、必要な場所の左上の文字でマウスの左ボタンを押したまま指を離さずに、必要な場所の右下の文字までマウスを動かす。そこで指を離せば、下のように範囲選択できます。

- 次に、範囲選択した場所の上で右クリックするとメニューが表示されるので、「コピー」を選択します。
- 次に、これをワードにペーストします(貼り付ける)。貼り付けたい場所で右クリックし「貼り付けのオプション」で「テキストのみ保持」を選びます。


- 後は文献リストの書式に合うように、整理します。効率的に作業するには、①不要な文字を消してから、②必要な部分を範囲選択し、新しい行に動かしましょう。動かすには、範囲選択した部分で左ボタンを押したまま、目的地までマウスを動かし、指を離します。
- これを繰り返し、必要な記号(「」『』など)を加えて、下のように書誌情報を作ります。
